塩麹は、5年ほど前からテレビや雑誌などで取り上げられ新しい自然派調味料として今ではスーパーや道の駅にも普通に売られています。しかしながら周りの方々にお聞きしても『使い方が良く分からない』『美味しくない』『冷蔵庫に眠ったまま』などいまいちご家庭の台所に定着したとは言えないようです。
そこでここでは、塩麹がいかに調味料として優れた物なのか。そしてこの調味料がご家庭で簡単に美味しく、またお財布にも優しく作れるのかをお伝えいたします。

①いかに塩麹が調味料として優れているか。

あなたが調味料としてすぐ思い浮かぶのはなんですか?
調味料には多くの種類がありますがいくつか代表的なものをご紹介します。
甘味料・・・・・甘味を加えるもの(砂糖、みりんなど)
香辛料・・・・・香りや辛さをつけるもの(胡椒、七味唐辛子など)
旨み調味料・・・旨みを与えるもの(出汁、グルタミン酸ナトリウムなど
他には醤油、ケチャップ、マヨネーズなど挙げればきりがないほどさまざまな調味料があります。

これらと比べて『塩麹』は、そのものの塩味・甘味は当然ありますが一番の調味料としての特徴は、
『素材そのものの美味しさを引き出す』ということです。

元来私たちが食してきた和食は、四季折々の新鮮で豊富な食材そのものが持つ味を生かしてあまり味付けしないものです。
その和食に正にマッチした調味料が『塩麹』なのです。

『塩麹』には麹から生成されたさまざまな酵素が豊富に含まれています。
酵素種類アミラーゼによって食材のデンプンがブドウ糖に分解され優しい甘味を引き出します。
プロテアーゼによって食材のタンパク質がアミノ酸に分解され旨みを引き出します。
リパーゼによって脂肪を分解し香りを引き立たせます。
セルラーゼによって食感を滑らかにしてくれます。
このように『塩麹』に含まれる酵素のさまざまな働きによって食材そのものの美味しさが引き出されているのです。

②熟成温度が肝心!

一般的には『塩麹』は、麹・塩・水を混ぜて1週間から10日間ほど室温で熟成させて作りますが、どうしても旨み・甘味に欠けた『塩麹』になってしまいます。
なぜなのでしょう?ここに示したグラフをご説明します。

塩麹熟成度グラフこのグラフは「麹のふしぎな料理力」前橋健二・浅利妙峰著(東京農大出版会)P25からの出典ですが、『塩麹』を30℃、55℃と熟成温度を変えた時の熟成期間と糖分量・アミノ酸量の関係を表したグラフです。

見てお解りの通り55℃で熟成させた方が30℃で熟成させたものより格段に速く甘味も旨みも最高値に達するようです。

そして30℃で熟成させたものは、『塩麹』自身の甘味も旨みも今一歩のものになってしまうようです。

『塩麹』自体が美味しくそして、調味料としても酵素が活性化して食材の旨みを引き出す『塩麹』を作るには熟成温度を55℃まで上げて1~2日間熟成させれば良いということです。

また、酵素の活性化を考えあわせると60℃以上で熟成させると酵素が失活してしまいますので熟成温度としては55℃~60℃が適温だと考えられます。

実際このように熟成温度を55℃~60℃にして24時間熟成して作った『塩麹』は、そのままお湯を注いで飲んでもすごく美味しいくまた、ごま油や薬味を入れれば簡単スープにもなります。

そして調味料としても酵素力が強く肉や魚の前処理に使うと料理が格段に美味しくなります。

③美味しい『塩麹』の作り方

実際に『塩麹』を作っていきましょう。
材料は、麹と天然塩と天然水です。
麹と水については、『美味しい甘酒の作り方とレシピ』 で書いたように生麹と天然水をお薦めします。
塩は食塩(NaCl)ではなく天日塩又は岩塩を使ってください。
配合は
塩麹配合麹とお塩をよく混ぜてください。
今回はKAMOSICO(タニカ電気)を使って熟成させます。

塩こうじ造り 001                          生米麹:210g

塩こうじ造り 002                        ヒマラヤ岩塩:70g

塩こうじ造り 004                         天然水:280cc

塩こうじ造り 007                         よく混ぜ合わせます。

IMG_1818                     保温温度55℃ー24時間に設定します。

塩こうじ造り 009                    24時間後熟成塩麹ができあがりました。

001                    ビンの容器に移して冷蔵庫で保存します。__ (63)ワカメとネギを刻んで塩麹をお湯で割れば即席の美味しいスープです。

__ (51)鰤と塩麹でバツグンに美味しい海鮮丼に。